はじめに

流氷は、ロシアにある川から南下した氷がオホーツク海へ辿り着くことにより見られる北海道特有の自然現象です。見頃は、2月中旬から3月上旬頃。今回は、流氷の絶景に定番観光地を含めた、網走知床2泊3日プランを紹介します。なお、これらは私の実際の旅程をもとにしています。
事前準備
流氷をどのように楽しみたいかを考え、事前予約しておきましょう。流氷クルーズ、流氷ウォーク、流氷ダイビング、流氷気球など、満喫する方法はさまざま。特に流氷クルーズは、空きがあれば当日券を購入できますが、「流氷あり」が確定すると予約が殺到するので、事前予約をおすすめします。
モデルプラン
1日目
レンタカーを借ります。
レンタカーは、4WDでスタッドレスのものを選びましょう。除雪のためのブラシ等があると便利です。

雪道の運転には消極的になってしまいがちです。しかし、誰もが「初めて」を経験して上達するのです。運転しないで慣れることは絶対にありません。私たちは雪国出身ではありませんが、絶景を見るために一大決心をしました。

鮨ダイニング 月 は、地元民おすすめのお寿司屋さん。外観の高級感に圧倒されますが、お腹いっぱい食べても1人あたり3000円〜4000円ほどと比較的お手頃な価格設定も魅力のひとつです。

流氷クルーズは、紋別の『ガリンコ号』と、網走の『おーろら』が有名です。このモデルプランでは知床も巡るため、アクセス優先で『おーろら』に乗船します。

『おーろら』内には売店やお手洗いもあります。展望デッキに出るなら防寒を万全にしておきましょう。お天気が良ければ、知床連山と流氷のコラボが見られるかも。

流氷は、天候や風により日単位、時間単位でその有無が変化します。流氷クルーズでは当日の運行状況がホームページで更新されるので、こまめにチェックしておきましょう。また、船は流氷を砕いて進むため船酔いしやすい人は酔い止め薬を飲んでおくと安心です。エチケット袋は船内に準備されています。

「おーろら」乗船場は、道の駅 流氷街道網走 内にあります。お土産を見たり、小腹を満たしたりして流氷の余韻に浸ったら、知床に向けて出発します。

天気が良ければ、夕焼けに染まる景色が目の前に広がります。オホーツク海沿岸は日本の東端にあたるため日の入が早いので、あらかじめ確認しておきましょう。ちなみに、日の入から約30分は、空のグラデーションがとても美しくマジックアワーと呼ばれています。

知床内のホテルにチェックインします。

私たちは、『知床第一ホテル』に宿泊しました。北海道はホテルもでっかいどう・・・・・・!
知床には飲食店が十数軒ありますが、営業状況はその日次第。ラストオーダーも含め、ネット情報をあてにせず、現地で確認しましょう。
24時間予約・当日予約OK!
2日目
朝食をすませたら、流氷アクティビティに参加します。

流氷アクティビティで着用する専用ドライスーツは、水の侵入が全くありません。また、スーツ内は体温と同じ36度前後に保たれるため、私がスーツの内側に着用したのはユニクロの超極暖ヒートテックのみでした。手袋も専用の貸出品を着用します。顔周りは極寒なので、耳まで隠れるニット帽は必須。手先足先も時間とともに冷えてきます。寒さよりも痛さが沁み、アクティビティ終盤は感覚がなくなるほどです。

今回は、モンベルフレンドショップである『知床アルパ』で流氷SUPと流氷ウォークを体験しました。とても優しくおもしろいガイドさんの案内と抜群のカメラワークで、素敵な思い出づくりができました。


知床自然センターにあるBARISTART COFFEE SHIRETOKOでは、知床でとれた食材を使用したカレーやパスタと温かい飲み物をいただくことができます。水筒を持参した人には飲料水の無料提供があります。
また、THE NORTH FACEをはじめとしたアウトドア用品のショップが併設されており、知床限定デザインのグッズもあります。
①フレペの滝

知床国立公園にある知床自然センターからフレペの滝展望台へ向かいます。往復約2km(所要時間 : 約40分)ありますが、エゾシカやオオワシに出会えたりと退屈しません。ヒグマの生息地でもあるため、知床自然センターで事前に生態を学んでおきましょう。服装は、スノーウェアがおすすめ(靴等のレンタル有)。氷瀑になったフレペの滝に流氷が接岸した貴重な光景に出会えるかもしれません。

②プユニ岬展望台
③夕陽台展望台
④オロンコ岩
⑤オシンコシンの滝



私たちは『北天の丘 あばしり湖鶴雅リゾート』に宿泊しました。知床と同様、網走市内も飲食店は多くないので、ホテルは朝夕食付プランを選ぶのがベター。
3日目
屋外散策がほとんどなので、防寒対策は万全に。真冬の網走監獄は、囚徒たちを待ち受ける過酷な環境のひとつである寒さを疑似体験できます。

私たちが訪れた日は晴天であったにもかかわらず、極寒でカメラを手にする気力が出ませんでした……。
飛行機に間に合うよう、余裕を持ってレンタカーを返却します。
おわりに
北海道では、流氷は春の訪れの合図。とは言っても、まだまだ厳しい寒さが続く時期ではありますが、その絶景を目に焼きつけるべく、北の果てまで訪れてみませんか。

この記事の内容は執筆当時のものです。最新情報はご自身で確認してください。